エコムホールディングス 
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エコムジャーナル #48

2024/07/01

 北上担当のKです。皆様方にはいつもお世話になります。
拙い文ではありますが、暫しの間お付き合いいただけましたら幸いです。

 みなさん、ジャムセッションというものをご存知でしょうか。これはジャズだけではなくいくつかのカテゴリーのロックやR&Bなどでの音楽の現場でも行われているのですが、オープンなライブハウスやバー、又はクローズドなサークル内などで行われている即興演奏を主体とした音楽交換会です。ウィキペディアには「本格的な準備や、予め用意しておいた楽譜、アレンジにとらわれずに、ミュージシャン達が集まって即興的に演奏をすること」とあります。

 私もいろいろな土地のセッションに参加してきましたが、今思い起こしてみると参加したセッションの一つ一つについて案外はっきりと覚えているものだなと思います。私がセッションに参加するに関して、音楽の修行の中での課題を持ち込んで何らかの成果を得るころを目的とすることも当然あります。個人的に練習したことが人前でどの程度実践できるかなどといったことです。
 ただ、私がそれ以上に重要視しているのは、自分がプレイすることによってその場にいる他の人に何らかの反応を作ることができるかどうかということです。褒められ称賛されたいというのではなく、自分がプレイすることによって自分以外の人が何らかの具体的な行動を起こしてくれるかどうかということが自分にとって大切なことなのです。例えばプレイ中に一緒に演奏しているドラムやベースの反応が変わるなどして音楽全体に影響を与えてくれたなどといったことも記憶に残りやすいですし、プレイの後にそれまで見知らぬ人と思わぬ会話をしてそれがずっと心に残ったりすることもあります。


          
 上の画像は少し以前に参加した盛岡でのセッションです。曲が終わった後に初対面お店のマスターが奥からアルトサックスを持ち出してきて、ステージに上がってきてくれました。私からすれば手合わせをお願いされたということでして、これは私にとって一番うれしい類の「反応」なのです。大げさな言い方になりますが、鉄火場での心持と言ってしまった方がしっくりするくらいに好戦的になったりするところが正直言ってあります。

 先日実家に帰省した際に、夜の空いた時間にかつてお世話になったジャズバーでのセッションに参加しました。色々な土地のセッションに参加してきた中で、ここで開かれるジャムセッションが一番アットホームな雰囲気なのです。久しぶりにご対面した常連の面々と軽く演奏などをしつつ、インバウンドの外国の団体客が入店したのをきっかけにバカ騒ぎをしていましたら、以前所属していた古巣のバンドから後輩が数人、楽器を片手に会いに来てくれました。


           
 後輩とはいっても私からすれば1周り位年下ですので、それぞれが年齢相応に仕事や生活での悩みを持って日々を過ごしているのを私は知っています。それが楽器を持つとまるで吹奏楽部の中学生の様に目をキラキラさせているのですよね。そんな彼らの有様をみて、なぜか無性に一人一人の頭を撫でたくなっている自分がそこにいるのです。さすがに我慢しましたけど。鉄火場も良いけど、プレイはそれだけではない。こういうことにも幸せを感じます。

 音楽を演奏することについて「生涯自己研鑽」と言ったりもするのですが、こうして振り返ってみると音楽を自分の中だけに留めるのではなく、受け止める方がいてこそだと思うのです。

 本日はこれまでにさせていただきます。
北上市担当のKでした。最後まで読んでいただきありがとうございます。